
不眠のパターンについて、これまで「寝つきの悪さ」と「中途覚醒」について書いてきました。3回目となる今回は、朝早く目が覚めてしまう「早朝覚醒」についてです。
最近、朝早く目が覚めるようになった
以前は目覚ましが鳴るまで眠れていたのに、最近は4時ごろになると自然と目が覚めてしまう。
「まだ起きる時間じゃない」
そう思って目を閉じても、なかなか眠れない。
やっとうとうとしかけたと思ったら、いつの間に空が明るくなっている。
もう起きなきゃ・・・
今日も忙しいから、本当はぎりぎりまで寝ていたいのに。
時間をムダにしたようで、なんだかよけいに疲れを感じる。
本当はもう少し寝たいのに
予定していた起床時間より早く目が覚め、そのあと眠れなくなることを「早朝覚醒」といいます。
早朝覚醒でよくあるのが、
- 4時や5時などの早朝、毎日ほぼ同じ時刻に目が覚める
- 一度目が覚めると、そこから眠れない
- 眠りが浅くなったように感じる
- 寝汗をかいて目が覚める
- 朝起きたときから疲れている
といった状態です。
早朝覚醒には、生活リズムやストレス、睡眠環境などさまざまな要因が関係します。
眠りには、一日のリズムが関係しています
私たちは単純に「疲れたから眠る」というだけではありません。
朝に光を浴びること、日中の活動量、食事、体温の変化など、さまざまな要素によって一日のリズムがつくられています。
そのため、生活リズムが変わったり、睡眠不足が続いたりすると、眠る時間や眠りの深さが変化し、以前とは違う時間に目が覚めることがあります。
ただ、早朝覚醒を「生活リズムの問題」だけでは説明できないケースもあります。
そこで、東洋医学では、もう少し違った角度から体を見ていきます。
東洋医学では「陰液(いんえき)が不足している」状態にも目を向ける
東洋医学では、体を潤す働きをもつものとして「陰液(いんえき)」という考え方があります。
ここでいう陰液は、血液や体液など体を潤し、栄養を与えるもので、東洋医学独自の概念です。
この「陰液」が不足すると、体を十分に冷ますことができず、相対的に熱がこもりやすくなると考えます。その状態を「陰虚(いんきょ)」と呼びます。
これにより、
- 体がほてる
- 寝汗をかく
- 口が渇く
- 眠りが浅くなる
- 朝早く目が覚める
といった状態につながることがあります。
とくに、疲労や睡眠不足が長く続いている方や、寝汗をかいて目が覚める方の場合、この「陰液の不足」という見方が重要になることがあります。
更年期の「寝汗をかいて目が覚める」タイプ
更年期には、ほてりや発汗、寝汗によって夜中や明け方に目が覚める方がいます。
東洋医学では、こうした状態を「陰液が不足し、体を冷ます力が足りなくなっている」という見方から捉えることがあります。
もちろん、すべての早朝覚醒がこのパターンに当てはまるわけではありません。
40代以降になると、仕事や家庭の負担が増えることと女性ホルモンの変化が重なり、これまでとは違う体調の変化が現れることがあります。
だからこそ、寝汗やほてり、口の渇き、首肩の緊張、ストレス、疲労の程度なども含めて、体の声をしっかり聞いてあげることが大切だと感じています。
鍼灸による不眠治療
これまで、寝つきの悪さや、中途覚醒、早朝覚醒と不眠のパターンを見てきました。
同じ「不眠」でも、体の状態が違えば、施術のアプローチも変わります。
当院では、「眠りが乱れている背景にどのような体の状態があるのか」を確認しながら施術することを大切にしています。
たとえば、寝汗やほてりがある方と、食欲不振で疲労感が強い方では、同じように「朝早く目が覚める」という症状でも、体の見方は異なります。
お一人おひとり全身の状態を確認したうえで、施術する場所や刺激量も調整しています。
眠りについてお悩みのある方は、お気軽にご相談ください。
治療の詳細は、以下のページにもございます。
本日も最後までお読みくださり、ありがとうございました。
奥沢うるう鍼灸院

