
前回は、「布団に入ってもなかなか眠れない」寝つきの悪いタイプについて書きました。今回は、「夜中に目が覚める」中途覚醒について見ていきます。
寝つきはいいのに、夜中に目が覚める
夜中、ふと目が覚める。
時計を見ると、深夜の2時半。
「まだこんな時間か……」
もう一度眠ろうと目を閉じるけれど、なかなか眠りはやってこない。
少し暑いような気もする。
布団を剥ぐと今度は寒い。
また布団をかける。
やっぱり暑い。
今度は足だけ出してみる。
ようやくうとうとしかけたと思ったら、足が寒くてまた目が覚める。
今夜もこれを繰り返すのだろうか。
だんだん明日のことが気になってくる・・・
体の「冷え」と「熱」
夜中に何度も目が覚めてしまう、あるいは一度目が覚めるとそのまま眠れなくなってしまう「中途覚醒」は、睡眠の悩みの中でもよくあるパターンのひとつです。
とくに季節の変わり目は、昼間と夜の気温差が大きくなり、寝具や室温の調整も難しくなります。
たとえば、こんなことはありませんか?
- 暑くて目が覚める
- 布団をかけていると暑く、ないと寒い
- 足先が冷えて眠れない
- 明け方になると体が冷える
- 目が覚めると大量の寝汗をかいている
「夜中に目が覚めると、頭だけぐっしょり汗をかいているんです」とおっしゃっていた患者さんもいました。
このように、夜中に目が覚めたときの体の状態を振り返ってみると、眠れないきっかけが見えてくることがあります。
体温は、一日の中で変化しています
私たちの体温は、ずっと一定ではありません。
一日の中で変化していて、睡眠とも関係しています。
人は、深部体温が下がり始めると眠りにつきやすくなりるため、寝室の温度が高すぎると熱をうまく逃がせず、寝苦しさを覚えます。
一方で、クーラーをつけっぱなしだと、夜中や明け方に冷えを感じて目が覚めることもあります。
とくに季節の変わり目は、昼間は暑いのに朝晩は冷えるなど、温度調整が難しくなります。
「夏のつもりで寝ていたら、明け方に寒くて目が覚めた」
そんなことも起こりやすい時期です。
自律神経は、体温調節にも関わっています
暑いときには汗をかいて皮膚から熱を逃がし、寒いときには血管を収縮させて熱が逃げないようにする。
このように、自律神経は体温を一定の範囲に保つために働いていて、睡眠中も、発汗や皮膚の血流などを調整し、体温の変化を支えています。
そのため疲労などの原因で自律神経の働きに変化が生じると、体温調節や睡眠の維持に影響し、眠りが浅くなる場合があります。
中途覚醒には、生活リズム、寝室環境、飲酒、ストレス、加齢、女性ホルモンの変化など、さまざまな要因が関係します。
だからこそ、「夜中に目が覚める=自律神経の乱れ」と決めつけるのではなく、どんなタイミングで目が覚めるのか、そのとき体がどう感じているのかを確認することが大切です。
東洋医学では「熱」と「冷え」をどう見る?
東洋医学では、体の状態を「熱」や「冷え」などの観点からも捉えます。
たとえば、顔や上半身がほてる一方で、足元は冷えている。
こうした場合も、単に「冷え性だから」と考えるのではなく、全身の状態を確認します。
「夜中に目が覚める」という同じ症状でも、寝汗とともに起きる人、冷えを感じる人、不安感のある人、ストレスが強い人では、体の状態は同じではありません。
そこを見るのが、鍼灸の特徴のひとつです。
なぜ、目が覚めたんだろう?
夜中に目が覚めたとき、どんな状態か思い出してみてください。
暑かったのか。
寒かったのか。
トイレに行きたくなったのか。
仕事のことを考えていたのか。
首や肩がつらかったのか。
目が覚めたときの体の状態には、その人の今のコンディションが表れていることがあります。
当院でも、不眠のご相談では、夜中に目が覚めたときの状態を伺い、寝汗の有無、冷え、ほてり、首肩の緊張、ストレスなども確認して、必要な施術を組み立てています。
季節の変わり目、つらいときは鍼灸で整える
季節の変わり目は、昼と夜の気温差も大きくなり、体温調節が難しい時期です。
「最近、夜中に目が覚めるようになった」
「暑かったり寒かったりして、眠りが安定しない」
「一度目が覚めると、そこから眠れない」
そんなときは、寝具や室内環境、パジャマなど、できるところから見直すことも必要です。それでも睡眠の問題が解決しないときは、鍼灸という選択肢もあります。
不眠の鍼灸施術については、以下のページもご覧ください。
不眠の鍼灸治療
本日も最後までお読みくださり、ありがとうございました。
奥沢うるう鍼灸院

