
日に日に暖かくなってきたと思ったら、もう3月も終盤。
東京でも桜が開花して、今週末には見ごろを迎えそうですね。お花見へ行く計画を立てていらっしゃる方も多いかと思います。
何かとイベントで忙しくなる季節ですが、頭痛やめまいなどの症状を訴える方が増える時期でもあります。
「風が強い日に頭が痛くなる」
「天気が崩れる前に不調が出る」
もし、そんな変化を感じていたら、それは「気象病」が関係しているかもしれません。
気圧の変化で、体の中では何が起きているのか
気圧の変化は、耳の奥にある「内耳」という器官で感じます。
内耳は、もともと「バランス感覚」をつかさどる器官ですが、同時に気圧の変化にも反応しています。
気圧が急激に下がったり、大きく変化したりすると、内耳がその変化をキャッチし、脳へ情報を伝えます。
すると脳は、「環境に合わせて体を調整しよう」として、自律神経に指令を出します。
自律神経は、血管の収縮や拡張、体温調節や呼吸など、体の基本的な働きをコントロールしていますが、ストレスや疲労が続くと、この調整機能が低下します。
それに気圧の変化が加わると、自律神経の反応が過剰になり、
- 血管が必要以上に広がったり、縮んだりする
- 首や肩まわりの筋肉が緊張する
といった変化が起こります。
これが、頭痛やめまい、だるさといった症状につながります。
春は「寒暖差疲労」も重なりやすい
日中はだいぶ暖かくなってきましたが、朝晩はまだ冷えますよね。
春は気圧だけではなく、気温の変化にも対応しなければならず、自律神経の負荷はさらに増えます。
この負担が積み重なることで起こるのが「寒暖差疲労」です。
- だるさ
- 頭痛
- めまい
- 疲れが抜けない
といった不調が、ここから来ていることも考えられます。
気象病は「気圧だけの問題」ではありません。季節の変わり目の寒暖差、室内外の温度差、乾燥や湿気など、日常のさまざまな環境変化で誘発される可能性があります。
東洋医学ではどうとらえるか
東洋医学では、春は「肝(かん)」と関わりの深い季節です。
肝には、
- 気血を体のすみずみまで届ける
- 心身のバランスを整える
といった、自律神経に近い役割があります。
ですから、肝の働きが弱まると、メンタル面にも影響が出てきますし、逆に精神的なストレスが肝の働きに大きな影響を与えることもあります。
卒業、入学、就職、転勤、転職などなど、何かと環境が変化するタイミングでもある春は、肝の働きが乱れやすい時期ともいえます。
また春は風、東洋医学でいうところの風邪(ふうじゃ)の影響を強く受けるとされます。
実際に春は風が強い日が多いですよね。
風が強い日は気圧が変化していることが多く、それだけでも体には負担がかかりますが、強風による冷えや刺激によって体が緊張しやすくなり、自律神経が乱れやすくなるということもあります。
東洋医学では、風は体内の気(エネルギー)を持ち上げるため、春は体の上部(頭・首・顔)に症状が出やすくなります。
頭痛、肩こり、不眠、めまい、咳、目の充血、ニキビなど。
肝の働きに問題がなければ、風邪にも柔軟に対応できるのですが、ストレスや疲労、気温や気圧の変化が重なると、肝の働きが低下して気血の流れが滞り、症状を引き起こす原因になります。
ですから、春はとくに肝の働きをスムースにすることが大切です。
気象病を予防する簡単セルフケア
まずおすすめなのが、耳まわりをやさしくほぐすことです。
軽く引っ張ったり、回したり、温めたりすることで、周囲の血流がよくなり、過敏な反応をやわらげる助けになります。
また、首や肩の緊張をゆるめることも大切です。
- 首の後ろ、付け根のあたりを温める(ホットタオル、ドライヤー、「あずきのチカラ」などを使って)
- 肩をゆっくり回す(肘を曲げて、指先を肩につけて、肩甲骨を意識)
といったシンプルなケアでも、血流の改善に効果があります。
ツボ押しなら、気のめぐりを良くする合谷(ごうこく)と太衝(たいしょう)がおすすめです。痛気持ちいいくらいの強さでゆっくり刺激してみてください。


鍼灸でできること
春に起きやすい不調に対して鍼灸では、
- 自律神経のバランスを整える
- 血流を改善する
- 首肩の緊張をゆるめる
- 内耳周囲の循環を整える
といったアプローチを行い、症状の改善とともに、変化に振り回されにくい体を目指します。
もっと春を満喫するために
「毎年、春は調子が悪い」
「天気に左右されるのが当たり前になっている」
そんな方も、自律神経を整えることで、春の過ごしやすさが大きく変わります。
当院は、気象病を含め自律神経からくる不調を専門に施術しています。
頭痛やめまい、だるさなどでお困りの方は、お気軽にご相談ください。
奥沢うるう鍼灸院

