年齢のせいで終わらせない。太りやすさの正体

「年齢とともに基礎代謝が落ちる」は本当?

「食べる量はそんなに変わっていないのに、前より太りやすくなった気がする」
そんな声をよく聞きます。

多くの方が、
「もう年齢的に基礎代謝が落ちているからしかたない」
そう考えがちですが、近年の大規模研究(Science誌掲載)により、20代から60歳頃まで、代謝量は大きく変わらないことが明らかになっています。

つまり、年齢を重ねたからといって、急激に「燃えない=太りやすい」体になるわけではないということです。

それでも「代謝が落ちた」と感じる理由

ではなぜ、多くの人が「代謝が落ちた」「太りやすくなった」と感じるのでしょうか。

体型が変わってきた背景には、年齢やライフステージの変化とともに、

・活動量が減る
・睡眠時間が短くなる
・ストレスが増える
・食事内容が変わる

といった要素が重なっているケースがほとんどです。

睡眠不足が、体型に影響する理由

体型の話で外せないのが、 レプチングレリンという2つのホルモンです。

  • レプチン:満腹感を伝え、食欲を抑える方向に働く
  • グレリン:空腹感を高め、食欲を促す

しっかり眠れているとき、 この2つはバランスよく働きます。

ところが、睡眠不足が続くと、

  • レプチンの分泌は低下しやすく
  • グレリンは増えやすくなる

その結果、 「食べても満足しにくい」「つい何か口にしたくなる」 状態が起こりやすくなります。

これは意志の問題ではなく、体の仕組みそのものです。

更年期のようにホルモン分泌が揺らぐ時期は、 この影響をより強く受けやすくなります。いわゆる中年太りにもつながりやすいのです。

食欲ホルモンについては、以下でも触れていますので、よろしければご覧ください。

▶︎ 年末年始の食べ過ぎ対策 〜自律神経・食欲ホルモンと耳ツボ「飢点」の話 〜

眠れないと、体は燃やせない

睡眠が浅く、自律神経の緊張が続いていると、 体は回復に十分なエネルギーを回せなくなります。

すると、

  • 体温が上がりにくい
  • 内臓の働きが落ちやすい
  • エネルギーを使う流れが鈍くなる

といった変化が起こりやすくなります。

東洋医学で見ると、 これは「気血がめぐらず、脾(消化)や腎(代謝・生命力)が弱りやすい状態」。体は常に生命維持を優先するため、余力がなければ “引き締める” ところまでは回りません。

体は決してサボっているわけではなく、整える余力が足りていないだけ。
その結果、「燃やす」「整える」「引き締める」ところまでエネルギーが回らなくなります。

その先に、「太る」という “結果” があらわれやすくなるのです。

今日からできる、体型整え習慣

ここからは、 太りにくい体をつくるためのヒントです。

太るのは、摂取したエネルギーよりも消費するエネルギーが少ない場合に起こります。そう考えると、自ずと、エネルギーを使う土台としての「筋肉」が重要になってきます。

年齢とともに、 使わない筋肉は減りやすくなりますが、 これは「老化」というより「使用頻度の問題」。

女性は、男性に比べると筋肉がつきにくいので、もともと筋肉量が少ない人も多く、筋肉を意識して使うことが大切です。

そこで、おすすめしたいのが「ながら運動」
歯磨きしながら、テレビを見ながら、髪を乾かしながらなど、少し体を動かしてみるだけで、気分も良くなります。

  • かかとの上げ下げ
    ふくらはぎは血流を押し戻すポンプ役。 めぐりがよくなると、体が動きやすくなります。
    安定しない場合は、椅子の背などを持って、足首などを痛めないように注意。
    むくみにも効果的です。
  • スクワット
    太ももなどの大きな筋肉を刺激することで、 エネルギー消費のベースを支えます。
    膝に負荷がかからないよう、しゃがむときは、つま先より前に膝が出ないように。
    椅子を後ろに置いて、座る直前で戻るを繰り返してもOK。

一度にがんばりすぎないのが、長く続ける秘訣です。

今日からできる、太りにくい食べ方

運動に加えて、もう一つ重要なのが食事。
量を減らす前に、順番を変えるだけでも体は変わります。

まず食物繊維(野菜・海藻・きのこ)

次にタンパク質

そして、よく噛む

これで血糖値の急上昇を防ぎ、食欲ホルモンの乱れを抑えられます。

努力不足と自分を責める前に

体型は、努力不足の結果ではありません。

睡眠が整い、気血水のめぐりが正常化し、エネルギーを効率よく使えると、体型は自然と変わっていきます。

ダイエットを始める前に、まずは体を “整え直す” ところから。

今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

奥沢うるう鍼灸院