
「なかなか寝つけない」
「夜中に何度も目が覚める」
「眠ったはずなのに、朝から疲れている」
そんな不眠の悩みを抱えている方は、決して少なくありません。
病院で検査をしても大きな異常はみつからない。
睡眠薬にはできれば頼りたくない。
でも、このまま放っておくのもしんどい。
そう感じながら、
「鍼灸ってどうなんだろう?」
と考えたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
不眠の背景にある「自律神経の緊張」
眠りと深く関わっているのが、自律神経です。
自律神経には、
・活動モードの 交感神経
・休息モードの 副交感神経
があります。
本来、夜になると副交感神経が優位になり、体と心は自然と「休む方向」に切り替わっていきます。
ところが、ストレスや疲労、緊張が続くと、この切り替えがうまくいかなくなります。
その結果、
- 布団に入っても頭が冴えている
- 眠りが浅く、ちょっとした物音で目が覚める
- 夢が多く、熟睡感がない
といった状態が起こりやすくなります。
「眠れない=脳と神経が休めていない状態」
そう考えると、どこにアプローチするかがとても重要になってきます。
なぜ「頭皮」なのか?
頭皮には、自律神経に関わるツボをはじめ、目・耳・鼻・内臓など全身と深い関係を持つツボが数多く集まっています。
また、解剖学的に見ても、頭部は
- 脳に近い
- 神経が集中している
- 血流の影響を受けやすい
という特徴があります。
頭皮が硬く緊張している方は、
- 首や肩がこりやすい
- 目が疲れやすい
- 呼吸が浅くなりやすい
といった傾向も見られます。
頭皮への鍼刺激は、過緊張状態にある神経のブレーキ役として働きやすく、自律神経が「休める方向」に切り替わるきっかけをつくります。
実際に、施術中から
「呼吸が深くなった」
「頭が静かになった感じがする」
と感じる方も少なくありません。
不眠=頭だけの問題ではない
不眠というと、「脳」や「頭部」だけの問題に思われがちですが、実際には、からだ全体の緊張や血流の状態が大きく関係しています。
当院では、頭皮だけで完結させるのではなく、
- 首・肩まわりの血行を改善する
- 四肢への刺激で体のすみずみまで血流を届ける
- お腹を温め、内臓の働きをサポートする
といった 全身のバランス調整 を大切にしています。
頭皮へのアプローチは、その「入口」であり、スイッチのような役割。
そこから全身へ、副交感神経が働きやすい状態を広げていくイメージです。
「その日はよく眠れました」という声について
施術後に、
「その日は久しぶりにぐっすり眠れました」
「夜中に起きずに朝まで眠れた」
というお声をいただくことがあります。
ただし、これは一回で不眠が完全に治るという意味ではありません。
自律神経の状態や生活リズムには個人差がありますし、効果の感じ方や持続にも違いがあります。
大切なのは、体が“眠れる方向に戻ろうとする反応”が起きているかどうか。
その変化を積み重ねていくことで、少しずつ眠りの質が安定していく方が多いのです。
鍼灸がはじめての方へ
「鍼は痛そう」
「自分に合うか不安」
「何回も通わされるのでは?」
そんな不安を感じるのは、とても自然なことです。
当院では、その日の体調や状態を確認しながら、刺激量・施術内容を調整しています。
無理に強い刺激を入れることはありませんし、通院ペースもご相談しながら決めていきます。
眠れない日が続くと、体だけでなく気持ちにも余裕がなくなってしまいます。
「年齢のせいかな」
「更年期だからしかたないのかも」
そう思っている方こそ、一度、体の緊張をゆるめるアプローチを試してみてください。
頭皮から整える、という選択が、深い眠りと呼吸を取り戻すきっかけになるかもしれません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
奥沢うるう鍼灸院

